GREENSTYLE Cafe

GS Cafe

2010.12.06

ほんものの食べもの日記「ニッポンのお酒を飲もう」

いいお刺身にはいい日本酒…ああ、お酒が飲みたくなってきた…。

寒くなってきましたね~。

この季節になるとやっぱり鍋! そして鍋には日本酒!
って気がするんですが、一時の地酒ブームは終了し、今や焼酎が主流。

私的には焼酎よりも日本酒の方がバリエーションが豊富で、
香りも味もいろいろ楽しめていいなと思うのですが、
昨今あまり、居酒屋でもおいしいなあって日本酒を見かけませんね。

焼酎の方がわかりやすいのかなあ…ざっくりした酒って気がするんですけど。

ところで、日本酒は世界でも珍しい並行複発酵という方法で醸造されます。

簡単に言うと、ワインはぶどうの果汁のみでできる酒。
ぶどうの果皮に酵母がついていて、果汁の糖分を分解してアルコールに変え、
結果としてワインができます。だから自分でも簡単に仕込めます。

日本酒はそこに一段階入ります。。

まず米のでんぷんを麹菌が糖化し、そこでできた糖分を酵母が分解し、
アルコールに変えていきます。
これが同じ容器のなかで並行して行われることから、並行複発酵と言うのです。

日本酒は原料米の削り具合で、吟醸・大吟醸という名前を付けることができます。

米の外側はたんぱく質・脂肪が多く含まれているため、
中心部のみを利用することで、雑味を抑えたすっきりとした酒になることから、
純米酒よりは飲みやすく、香りもいいことから女性には人気のお酒です。

また、米だけで仕込んだものは「純米酒」という名前をつけてあります。

吟醸酒などで味を調整するために、アルコール添加したものや、
そうではない目的でアルコール添加したもの、いろいろありますが、
そういったものには「本醸造酒」と呼ばれます(通称アル添とも言われます)。

時折CMで「米だけでできたお酒」とこれみよがしにアピールしてる酒を見ますが、
米以外のものを入れて作ってもいいのが日本酒なのですよ。

ご存じでしたか? なんか変ですよね~。

ワインは100%ぶどうなのに、なんで日本酒はそうじゃないんだろう…。
そんな疑問がふつふつと沸くのですが、長い歴史があるので説明は省きます。

お米からできたお酒ですから、日本のごはんには一番合うのが日本酒。
魚でも肉でも、そのものの味をより豊かにしてくれる、日本酒ってそんな力があります。

日本酒がなんとなく苦手で…日本酒って酔っぱらうので…
なんて方は、純米吟醸あたりを試してみるといいかもしれません。

華やかな香りとするするとした飲み口…純米吟醸酒は女性受けのする酒でもあります。
がっつりと米糠臭い酒はおじさまにまかせ、ワインのような酒を楽しみましょう。

なにしろ、精米技術の進歩で、50%も米を削ることができるようになった現在、
昔の人には想像できなかった味の日本酒が飲めるのが、現代の私たちなのです。

技術の進歩と、地酒メーカーのがんばりに感謝しながら、
今宵は純米吟醸酒で鍋やお刺身をつついてみてはいかがでしょう。

★自分好みの酒を見つける方法

居酒屋で冷酒を注文すると1合という単位で飲めるので、
いくつか飲んでみて自分の好みの味を見つければ、その後は簡単。
自分のベースを見つけたら、後はお店の人に「○○に似た味」と言えば
よく似た傾向の味の酒を探してくれるでしょう。

日本のごはんにはお米で作った日本のお酒を。
とは言っても香りがよくて飲みやすいので、飲み過ぎにはご注意ください。

手島奈緒

2010.11.15

ほんものの食べもの日記「冬の野菜はこうして保存」

もうじき師走。一年があっと言う間でした。
梅雨寒・夏の高温…農家にとってあまりいい年じゃなかった今年、
今後の出荷状況が少し不安です。

さて、せっかく買ったお野菜をおいしく食べるためには
保存をきちんとすることが大切。
うっかり腐らせたりしなびさせたり…もったいないですね。

食糧自給率を聞き的状況とするわりには、家庭内でまだ食べられる食品、
加工品や野菜などの廃棄率は相当高いと言います。

ゴミが減ればCO2削減にもなるわけで…。

ひとつひとつの野菜を大切に食べる…小さなことですが、
こまめにスイッチを消すのと同様、大切なことだと思います。

さて、野菜類の保存方法なのですが、基本的に畑にあった状態に置いてやることが大切。

野菜は収穫後も呼吸をしています。
畑で立った状態だった野菜を横にしてしまうと、上を向こうとします。
上を向こうとする余分な体力が、野菜の劣化をますます促してしまいます。

またこの呼吸を抑える保存用の袋なども売っていますので、
利用するのもいいと思います。
確かにこの袋に入れると、1週間後でも劣化しないでいい状態だったりします。

なお、葉ものを湿らせた新聞紙に入れて保存という説が広く言われていますが、
必ずしなびるので、やめた方が無難です。
葉物は入っている袋のまま、野菜室に立てて保存するのがベストなのです。

さらに、芋類は常温保存で。低温障害が出るものがありますので、
何でもかんでも冷蔵庫に入れればいいというわけじゃないのですね。

というような基本を踏まえて、以下のような保存方法がお勧めです。

葉物 基本的には食べるその日に購入。
置いておきたい場合は、入っていた袋のまま野菜室に立てて保存。
※とくに根つきじゃない春菊は寝かせて保存すると悲しいことになります。

じゃがいも・里芋・さつまいも
冷蔵庫での保存はやめ、日の当らない風通しのよい冷暗所に保管。
じゃがいもを日に当てると緑色になって食べられなくなるので要注意。
入っていたポリ袋からは必ず出し、乾燥状態におくことが大事です。
私はわりとでかいふた付のカゴにどさどさ入れてます。底に炭をしいてるのがミソ。

にんじん スーパーで売っている洗い人参は野菜室へ。
泥つきにんじんの場合は、泥を落として野菜室へ。
いずれもポリ袋に入れて保存してください。

長ねぎ 袋から出し、立てて常温で保存。葉ねぎは野菜室へ。
泥つきの場合は泥を落とさずそのまま立てておけば春まで持ちます。

玉ねぎ 冷暗所…というか日が当たらないところで常温保存。
野菜室に入れる必要はありません。

白菜 カット白菜は野菜室へ。一個丸ごと購入した場合は、もうこの時期なら常温で可。
冷暗所…というか日の当らないところに立てておき、外側から食べていけば1週間以上は持ちます。

キャベツ 野菜室で保存。

レタス 野菜室で保存。
なり元をくりぬいて湿らせたティッシュをつめて…等々とよく言われますが、
結局そこが赤くなり、悪くすると劣化が始まるのでそのままでいいでしょう。
冬のレタスは炒め物にするとおいしいので、加熱調理で一気に使いましょう。

れんこん 根菜なのでもつような気がしますが、長持ちしません。
食べるときに買う、これが基本。
残ったら野菜室で保存もできますが、できるだけ早く食べましょう。

きのこ類 購入した当日か翌日には食べること。保存にはむきません。

ブロッコリー・カリフラワー
呼吸を止めるためには1度くらいの低温が必要なので、保存にはあまりむきません。
買ったら全部ゆでてしまうのがお勧めです。

みかん 箱買いをした場合は、段ボールの持ち手の穴を下にしてふたは空けておきます。
腐ったものをこまめに捨てること。このカビは隣のみかんをカビさせます。

りんご 一個ずつラップでぴっちりくるんで野菜室へ。
常温に置くとボケるので、常温保存をしてはいけません。

キウイフルーツ・バナナ・洋梨 基本的に常温。
キウイフルーツ・洋梨は追熟したら冷蔵庫に入れ、冷たいのを食べるとおいしいです。

いちご 保存は全くできません。即食べましょう。

チッソ分の多いバランスの悪い野菜は、収穫後に病気が発生したりカビが生えたり…
そんなことも多いので、保存はしないで日々食べることが大切だと思います。

信頼できる生産者のものだと長期保存しても全く問題なかったりするのですが…。

無駄なくおいしくたくさん食べて、寒い冬を乗り切りましょう!

手島奈緒

2010.10.13

ほんものの食べもの日記「新米の季節です」

あちこちで稲刈り風景を見かけるようになりました。

コンバインで一気に刈り取ったり、はざがけしたり。
農家の規模や事情によっていろいろな風景が見られます。

山形県の「くいがけ」。竹がたくさんなかったのではざがけができなかったからこの形になったと聞きました。人がたくさんたたずんでいるみたいな変わった風景です。

中山間地でみかける高いはざがけ。日照時間が短いのでこういった形になっていると思っています。

ガードレールをちゃっかり利用したはざがけ。けっこう見かけたけど、怒られないのかなあ。

一般的に天日で干した米はおいしいと言われているようですが、
科学的な根拠は見当たりませんでした。
ただ、熱風乾燥した場合は熱による多少の食味の低下が起こるようなので、
やっぱりはざがけのお米がいいのかもしれません。

お米のおいしさは炊き方と品種、作り方によるものが大きいため、
はざがけしたからって食味が大きく左右されることはないような気もします。

あっ、でもでも。

CO2削減の観点から言えば、当然天日干しですよね。

しかし米価の低迷により、大規模化が進んでいる稲作ですから、
スーパーで天日干しの米を探すことの方が難しいかもしれません。

さてわたくし、9月末、広島、鳥取など中国地方を旅行してきました。
ちょうど稲刈り時期だったため、あちこちで様々な稲刈り風景を見ることができました。

この時期は木の実も採れます。これは栃の実。栃餅の材料にするのですが、栃の実は食べられるまでに大変な手間が必要なのです。それでも毎年取ってきて餅を作る人がいるんですねえ。

広島から鳥取に移動する途中や、鳥取から兵庫に移動途中の峠道、
典型的な中山間地なのですが、
小面積の棚田で米が栽培されているのを見て、少し驚きました。

放棄されている田んぼがとても少なかったのも驚きでした。

先祖代々伝わってきた田んぼで、自家用のお米だけ作っているのかな?
そんな風に思いました。

稲刈り風景がとても楽しげで、家族総出でやっているのも見かけました。

米価が低迷している昨今、職業として稲作農家を営むためには、
大規模な面積が必要ですから、中山間地の田んぼから放棄されていくことが多いのです。
でも西日本の山間地では、がっつり米作りが行われていて、少し安心しました。

稲刈りシーズンの田んぼにはイナゴが山ほどいます。これを捕って食べるのも楽しかったりするのでしょうけど…いや…私はムリ…ムリです…。

田んぼの役割は食糧の生産だけではありません。

小さな生きものたちを生み出す場所、ダム、治水…、
田んぼが稼働しているだけで、わたしたちが知らない間に
いろいろなものを生み出し、そして守っているのです。

効率が悪くて放棄されがちなこの中山間地の田んぼこそ、
環境保全のための大切な役割を担っているのですね。

今年もおいしい新米を食べられる喜び。
作ってくださった農家に感謝しながら、いただきたいと思います。

手島奈緒

2010.09.15

ほんものの食べもの日記「りんごに「サン」ってついてる理由」

ようやく涼しくなってきました。

こんなに涼しいと、梨よりりんごが食べたくなります。
以前働いていた会社でも、暑いと梨、涼しくなるとりんごが売れていました。
なんとなくわかるような気がします。

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手島奈緒

2010.09.03

ほんものの食べもの日記 「ミツバチを守るなら、蜂蜜を食べよう」

先日「ミツバチと農業」という研修会に参加しました。
その研修会で感じた、ミツバチと農業についての考察はこちらのブログから
http://hontabe.blog6.fc2.com/

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手島奈緒

2010.08.24

小さなオーガニックワインショップinファーマーズマーケット

みなさま、こんにちは。
今日は私が小さなオーガニックワインショップを出店しているマルシェをご案内します。

それは、ファーマーズマーケット@UNUです。
http://www.farmersmarkets.jp/
会場:東京・渋谷区青山通りの国連大学前広場
開催日時:毎週土日、10〜16時。(サマータイム17時まで)
       毎月第三土曜日は20時まで。ライヴなどのイベント有り。
入場料:無料
出店者数(岡内目算):約40-50店。農産物販売店は約7割。キッチンカー約8店。場内に座って食べられる休憩スペースあり。

このマルシェは2009年9月から始まったそうで、私はこの6月からほぼ隔週で出店しています。

画像ではちょっとわかりにくいですが、かわいらしい三輪自転車を主催者さんからお借りして、お店を作っています。(通常の自転車の前輪部分がリアカーになったような形)

屋外でオーガニックワインを売るのは、特にこの暑い時期ですから温度管理が大変です。画像に写っているワインのビンは全て空き瓶で、実物は、氷の入ったキャンプ用のクーラーBOXなどを総動員して裏に保管しています。

陳列されているのが全て空き瓶であることで、手に取ったお客さんはビックリされますが、ワインに直射日光や高温はよくない、という説明を聞いて納得して下さいます。

 
この小さなオーガニックワインショップの看板商品は、オーガニックONE(赤・白)の飲みきりサイズ、187mlです。

オーストラリアワインで、家族だけで経営する完全無農薬の小さなワイナリー オーガニックONE
開墾以来40年、ブドウ栽培からワイン造りまで、一貫して無農薬で行う、貴重な蔵本さんです。

この小さなオーガニックワインショップでは試飲もできます。
おいしさに納得して買ってくださるお客様が多く、さらに嬉しい事に、何度も通って下さるファンもあらわれました。

ワインを買って、キッチンカーでおいしいおつまみを買って、場内の休憩スペースで優雅なワインタイムを過ごすのもおすすめ。簡単なコップを差し上げています。

飲みきりサイズだけでなく、同じワインの750mlサイズも裏のBOXに持っています。こちらも最近人気が出てきました。
これから秋に向かって、品揃えも変えていきます。
お近くに来られたら、ぜひお立ち寄り下さい。

それでは、他の出店者さんをご紹介します。

福井さん。私がいつもお野菜を買うお店です。いつもご夫婦で仲良く出店されています。

数々の農家さんの無農薬や減農薬の農業指導のお仕事もされているお父さん、その目利きが選んだ安心なお野菜やフルーツがいつも種類豊富に並べられています。

特におすすめは、本物のキュウリといわれる四川胡瓜。イボイボがとんがって痛そうな外見が特徴です。一見、皮が固そうに見えますが、ビックリ。皮を全く剥かないでも柔らかく、中身はポリポリおいしいのです。

良く売られているキュウリは、実はカボチャに接ぎ木をして作られているものが多いそうです。そのほうが量がたくさん収穫できるようですが、そのかわり皮は固くて中身が四川胡瓜と比べてぐにゃっとなるそうです。なるほど。

そんな勉強になるお話をたくさん教えてもらいながら、旬のお野菜をついつい山のように買ってしまっても、そんなに高くない、むしろ価値に比べて安すぎるくらいなのでお財布も安心できるお店です。

安心野菜をこんなに沢山買っても2000円台でした。

南知多ハーブ農場さん。お料理上手の美人がトレードマークです。

ホリスティック農業を行うこの農場の看板商品は、「生ハーブティー」。

旬のハーブをフレッシュな状態でミックスしています。使い方は、かるく揉んだハーブを大きめのポットでお湯でゆっくりとむらして出来上がり。たくさん作って、だんだんと冷えても冷たくしてもおいしく飲めます。

夏のハーブティには、暑さで疲れた体を落ち着かせてくれる効果を実感しました。

 続いては、千葉のくりもとファームさん。看板娘の健康美人です。

開園以来17年間完全無農薬というすごい農園。

私はこの日は、モロヘイヤとバジルとかぼちゃを買いました。

他の出店者さんにも、季節感あふれるお野菜や旬のフルーツの他に、納豆、こんにゃく、ハチミツ、黒にんにく、甘酒、菜種油、手作りお菓子、オーガニックスパイス、それから、ナチュラルコスメなど、多種多様な安心なものがそろっていて、見ているだけでも楽しいです。

どのお店も着実にリピーターのお客さんを増やしている様子です。 

 おなかがすいたらキッチンカーへ。

こちらは、クルーズカフェさんです。

ちょっと汗だくになりながら食べる、ぴりからスパイシーなアジアンごはんのメニューがもりだくさん。

ライスは全て大将のご実家の宮崎の有機玄米が使われています。

私のお気に入りは、チキン入りライスと、アジアンスープフォー。

他のキッチンカーでは、べジのソイミート弁当や、カレー、無添加ソーセージ、自然薯飯、ドリンクでは、国産コーヒー、新鮮野菜ジュース、オーガニックビール、オーガニックカクテルなど、どれも魅力的なメニューが楽しめます。

くいしんぼうにはたまらないファーマーズマーケットin国連大学に、マイバッグ持参でぜひ遊びに来てください。

オーガニックワインを冷やしてお待ちしています。

岡内あゆみ

2010.08.23

ほんものの食べもの日記「種ありと種なし、どっちがおいしい?」

 

小学校の夏休み、毎年仏壇にそなえられてた「種なしデラ」。
種がなくていっくらでも食べられるので、妹と奪い合いになったものです。

オトナになって種ありデラウェアという果物があることを知り、
そもそもデラウェアには種があったんだ!と衝撃を受けました。

そしてもっと驚いたのは、種ありデラの方が甘くておいしかったこと。
ことぶどうについては、種なしよりも種ありの方がおいしいようです。

さて、その理由は?

ひとつは、種なし処理をすると粒が外れやすくなることがあげられます。

ぶどうの実を房から外すときのことを思い浮かべてみてください。
種は果実と房をしっかりつないでいるので、果実を外した後、房側に何か組織が残りますよね。
取る時にも少しだけですが、力を入れているはず。

しかし、しかし。

種なしぶどうは粒がポロポロと外れるので、必殺とうもろこし食い!などという技が使えます。
(種なしデラを横に持ってとうもろこしを食べるようにワシワシ食べる技…
っていうか、みなさん、やりませんでした?)

種なしぶどうは、種ありぶどうにある房と果実を結ぶ糸のようなものがないため、
食べごろになると脱粒してしまいます。

脱粒はぶどうでは「古い」「鮮度が悪い」と言って非常に嫌われるため、
そういったクレームが起きないよう、かなり早めに収穫してしまうのです。

つまり、種なしぶどうは味が乗る前に収穫されちゃうのですね。

さらに、果実は自分の子孫を残すための器官。
種なしになってしまう=自然の行為に反しているため、
果実の味がじゅうぶんに乗らないということもあるようです。

「種ありのぶどうのおいしさを、もっと知ってもらいたい」とぶどう農家は言います。

ただ、世の趨勢は今や「種なし」。
消費者が種なしを好むこと&剪定技術の簡略化のふたつの要素が、
種ありぶどうの衰退を招いています。

そんななかでも「種ありじゃないと本当の味じゃない」とこだわっている農家はいます。
そんなぶどうの現在の話、直接畑で聞いてみませんか?

山梨市の果樹農家、丹澤修さん。牡羊座の猪年=自称「羊の皮をかぶったイノシシ」 今年はネクタリンが灰星病で半作だった…と天候不順の年の読みの難しさを実感しています。

「果物は、種を動物に運んでもらうためにおいしい果実を実らせています。
種なしは、植物本来の性質を打ち消してしまっていると思う。
簡単、便利が消費拡大に大切だという意見も多いけど、
おいしくてまた食べたいと思ってもらえることが、みんなに支持されることではないのかなぁ」

丹澤修さんは、山梨市で低農薬の果樹栽培を営んでいます。
今年この丹澤さんの畑で、巨峰の収穫体験をさせていただくことになりました。

9月4日、土曜日。実は、この日を選んだ理由がちゃんとあります。
「早いとすっぱくて遅いと甘い、巨峰はわりあいと食べごろの難しいぶどう。
でも、今年はこの日の前後3日間くらいが一番おいしいと思います!」

丹澤さんイチオシの日がこの日なのです。

集合は10:30、40分間のもぎ取り体験後、
キャラの立った丹澤さんのお話を聞きながら、ごはんを食べます。
解散は12:30。

一般市場には低農薬栽培が評価されないので、丹澤さんは出荷していません。
一般の巨峰の農薬回数(成分)が25回のところ、11回で栽培しています。
ちょっと小粒かもしれませんが、そのぶんたくさん食べられそう。

木から直接もいで食べる巨峰狩りですから、まずは安心なものを食べたいですよね。

詳細はWEBサイト【ほんものの食べものくらぶ】をご覧ください。
ツアー詳細PDFはこちらから↓
http://www.hontabe.com/img/tour/tour_kyohou.pdf
お申込み・お問合せはこちらから↓
teshima@hontabe.com

お問合せお待ちしています!

手島奈緒

2010.08.06

ほんものの食べもの日記「桃収穫体験のヨロコビ」

8月1日、日曜日、山梨市の大沢農園さんで
「ほんものの食べものくらぶ」主催の「桃収穫体験ツアー」を開催しました。

桃のもぎ取りって、さくらんぼ狩りやぶどう狩りのように、
メジャーなイベントではありません。

それはなぜか。

さくらんぼもぶどうも、樹につけておけば割合と時期のコントロールができる果物。
ぶどうなどはとくにそうで、「今ここ!」というピンポイントの食べごろがちゃんとあるのですが、
食べごろを過ぎても樹につけておくことが可能なのです。

そういったぶどうは酸味のない甘いだけのものになるらしいのですが、
甘いからおいしいので、気にならないのだそうです。

「おいしい桃とった~!」 ちょうどいい熟度の桃をまるかじり! それはもう幸せの味。

しかし桃は違います。

早いといまいち。
遅くなると熟しすぎて、悪くすると落果してしまう。
熟した桃は傷みも早く、採ったときの手の形から傷んで行くと言われるほど。

実は店頭に並ぶ桃の品種は、ほぼ1週間ごとに切り替わっているのですが、
これは、桃の出荷適期が1週間しかないことの証拠です。

さてそんな桃のもぎ取り。

今回は、暑過ぎて桃が生育を少し止めてしまっていたため、
本来は7月下旬に熟す桃だったのですが、まだ少し硬い感じでした。

「桃のもぎ取りはタイミングが難しいですよね~。僕も勉強になりました」受け入れをしてくださった大澤澄人さん。もともとはさくらんぼ農家です。

大沢さんの畑の桃は「なつっこ」という品種。

この桃は、白鳳のようなとろんとした食感ではなく、もともと硬いゴム質の桃。
普通の桃よりも持ちがいいので、山梨県の農家のおっちゃんたちに注目されている品種です。

果物類は基本的に、一本の樹のなかでも熟度にすごく差があります。
一本の樹についている果実は、同じように熟すわけではありません。

基本的には樹のてっぺんについているものがおいしくて甘く、
最近では「てっぺん桃」と名付け、付加価値商品として売られているものもあります。

「てっぺんの桃って言われてもどれを選んだらいいかわかんないよ~」…そう素人には難しい、熟度の見極め。畑で初めて知る事実でした。

ちょっと早いかな?という桃が多いなか、
素晴らしくおいしい、絶対に出荷できない、熟した桃がありました。

「これはおいしいねえ!」

生まれて初めて食べる樹で熟した桃の味は、今まで食べたことのない味。
甘いのはもちろん、ふくよかな桃の香りとは少し違う香りもします。

「こんなになったら出荷できないですから。
これは畑でしか食べられない桃です」と大沢さん。

自分ではそういう桃が選べないので、最後には大沢さんに選んでもらい、
おいしい桃をたくさん食べた一日になりました。

お昼ごはんのカレーを食べながら、資料を見ながら桃のお勉強。桃の作業っていろいろあるんだね~。

総勢13名。ちょっと暑かったけど、楽しかった~。

※今回、9月上旬ピンポイントでおいしい巨峰が食べられる日があると聞きました。
その日に合わせて「巨峰もぎ取り体験ツアー」を企画しますので、おたのしみに!

手島奈緒

2010.07.15

ほんものの食べもの日記「ほんとうにおいしいくだものはお店で買えない?」

7月中旬以降。
桃とすももが大量に出回る季節です。

おいしそうだな~と思って買って帰っても、
なんだかおいしい桃やすももを食べたことない…そんな方もいらっしゃるのでは?
それには理由があるのです。

まずすもも。

中央のちょっと色が薄い大きなすももでちょうどいい色合い。上部の黒いような紅色ではもう遅い。でも、こんな色になってるすももは甘くてものすご~くおいしいのです。

すももは木で熟したものを流通させることができないくだもの。

流通途中に箱に当たったりすると、そこが傷み、果汁が出てしまったりします。
熟度が高いものは劣化するのも早いため、
店頭に長い間置いておくのも不可能…ではどうするか。

例えば、6月下旬に店頭に出る「大石早生」というすももがあります。

このすもも、熟しすぎると味がボケてしまうのですが、適度な状態で食べるとおいしいもの。
でも一般流通に乗せる場合は、すもものてっぺんが小指の先ほど赤くなった状態で収穫します。
これは、まだ糖度も上がっていなくて収穫するにはちょっと早い。

しかし、ぽっちりとお尻が赤くなった大石早生は、
店頭に出るまで、また出てからも、じょじょに赤くなってきます。

最後には美しい赤色になり、いかにもおいしそうなのですが
味は「…ありり?」。
それもそのはず。樹で熟していないからなのですね。

レッドエースという品種のすもも。最初の写真と色を比べてみてください。ちょっと色が薄いです。でもこれが採り頃。うーむ、まだ酸っぱいんだよね、この色では。

7月下旬にはソルダムという品種が出てきますが、これもやっぱり早採りされ、
緑色の状態で店頭に並ぶでしょう。
本来ソルダムは赤くなる品種で、生産者曰く「すももでは一番うまい」。
でも完熟のソルダムは、その時期に畑に行かなければ食べることができないのです。

今の日本の流通事情では、これはしょうがないとも言えます。
畑に行くことがなければ、一生すもものほんとうの味を知らずに終わることになる…
少し悲しい話です。

さて、桃はどうでしょう。

桃こそ、ほんっとうにデリケートなくだもので、
収穫時に人がさわったところから劣化が始まると言われるほど。
樹での熟度がすすむと、販売の際のパック詰めにも注意しなくてはなりません。

でもそんな手間かけられない…で、どうなるか。
やっぱり少し早い状態でもいでしまいます。

少し早採りすることで、桃のアタリなどのクレームはなくなり、
きれいな状態で販売することができます。
でも味は「…あれれれれ?」。

桃のなり元に注目。まだ青いですね。これは産直の桃なので、この青みが抜けてから出荷開始。あと2日か3日後が採り頃です。でも通常ではこれくらいの青みが残ってても採ってしまいます。

 

色合いだけではちょっとわかりにくいのが桃の困ったところ。上の写真と比較して赤くていかにもおいしそうですが、これは地面に光を反射させる資材を置いて着色しているため。なり元はまだ青いです。また着色先行タイプという桃もあり、おいしいものを見極めるのも至難の業…困りますよね~

桃のなり元を見るとわかりますが、まだ地色が抜けていなくて青いはず。
この地色が抜け、黄色みを帯びてくると完熟一歩手前です。
でもそんな状態の桃は、一般流通に乗せることができません。

それは今の流通システムの問題。
畑から選果場→市場→店頭という流れを取る限り、しょうがないことなのです。

そう、日本のくだものは、おしなべて「ちょっと早い」状態で収穫されているのです。
残念なことですね。

おいしいものを食べるには、産直でおいしい産地を見つけるか、
畑に行って直接もぎ取りをするか…どちらかしかありません。

ほんとうにおいしいくだものは、畑で食べるべし!

そして、桃やすもものほんとうの味を感じてほしいと思うのです。
さあ、畑に行って、桃を食べてみませんか?

★樹熟の桃を食べ放題!
私の主催している【ほんものの食べものくらぶ】で、桃収穫体験ツアーを企画しています。
8月1日日曜日 10:15 現地集合、12:30頃 現地解散
40分間桃を食べ放題! 一般栽培の1/3の低農薬の桃ですから、安心して食べられます。

詳しくは以下をご確認ください。
http://www.hontabe.com/tour.asp

お問合せ先
teshima@hontabe.com

手島奈緒

2010.07.01

ほんものの食べもの日記 「遺伝子組み換え作物の話」

先日農薬を取り巻く環境の変化について聞く機会がありました。
そこで久しぶりに、最近すっかり話題にならなくなった
遺伝子組み換え作物(GM作物)の話を聞きました。 

以前調べたときよりも、びっくりするぐらい栽培面積が増えていました。
バイオ燃料での需要が高まっていることも影響しているのでしょう。

埼玉県で撮影したトウモロコシの雄花。トウモロコシは風媒花なので、花粉は風に乗ってどこまでもどこまでも飛んでいき、いろんな品種と交雑します。受粉に虫は必要ないけど、時々ミツバチが花粉集めに来ています。遺伝子組み換え作物の問題は「種の保存」にあると思います。 

世界でのGM作物の比率は、ダイズが一番高く、77%(主に油での使用)。
綿49%、トウモロコシ26%、ナタネ21%となっています。
GM作物の生産はアメリカがトップですが、昨今インドや中国などでも栽培が増えています。 

日本ではGM作物の輸入は禁止されていますが、加工品原料としての使用は許可されています。
使用した際には表示義務があります。 

納豆やみそ、ポテトチップスなど32種類の加工品については義務化されていますが、
醤油や油などの食品については、加工途中でたんぱく質が変性しているという理由から表示義務はありません。

さらに上記の食品について、以下の条件を満たすものには表示義務がありません。 

「表示義務の対象となっている作物または加工食品を主な原材料とする食品であって、
その原材料の重量に占める割合が上位4品目以下もしくは食品中に占める重量が5%未満のもの」 

何度読んでもよくわからないので、これを読むといつも自分はバカなんじゃないかと不安になります。 

ただ、EUでは0.9%含まれていれば表示義務がありますので、
日本はEUと比較してGM作物に甘いと、消費者団体などが表示の改正を申し入れています。 

国産と書いてないサラダ油などは、GM作物が使われていると思って間違いないでしょう。
私たちは知らずに世界中で一番GM作物を食べている国民であると言われています。 

さて、GM作物については、日本では主に安全性についての議論がされていました。
GM作物は危険だとはっきりわかっているわけではないため、
だんだん議論もされなくなり、話題にも上らなくなったように感じます。 

でもこんな話があります。 

千葉や四日市の港に入った船から、GMナタネが油の精製工場へ移動する国道上に、
GMナタネが繁殖しています。
こぼれた種から芽が出て、春先には花を咲かせています。 

この話は、人間のすることに完璧などあり得ないという証明のような気がします。
トラックから種がこぼれるなど、誰も考えていなかったのでは。 

それらを発見している市民団体が協力し、繁殖しないよう年に何回か除草しています。
でもでも。花が咲けば花粉が飛びます。
いつか、日本のアブラナ科作物と交雑しないとは言い切れません。

 

働きもののミツバチちゃん。この娘は花粉集め係なので、足の花粉かごに花粉がいっぱいくっついています。この花粉は花粉パンに加工され、幼虫の食べものになるのです。ミツバチは自分の仕事をしているだけなのですが、植物にとっては交配の役割を担っています。 

GM作物の花粉と、在来品種の花粉が交雑してしまうと、
もうその「種」は違うものになってしまいます。
南米のトウモロコシのように、原種が失われる可能性もあるのです。 

風媒花の花粉がどこまで飛ぶか、働きもののミツバチがどこまで花粉を運ぶか。
誰にもわかりません。怖いと思いませんか。
※最近話題のCCD(蜂類崩壊症候群)はGM作物が原因のひとつ…という説もあります。 

人知れず繁殖してしまっても誰にもわからない。 

GM作物の本当の恐怖はそこにあると、私は思っています。

手島奈緒