7月中旬以降。
桃とすももが大量に出回る季節です。
おいしそうだな~と思って買って帰っても、
なんだかおいしい桃やすももを食べたことない…そんな方もいらっしゃるのでは?
それには理由があるのです。
まずすもも。

中央のちょっと色が薄い大きなすももでちょうどいい色合い。上部の黒いような紅色ではもう遅い。でも、こんな色になってるすももは甘くてものすご~くおいしいのです。
すももは木で熟したものを流通させることができないくだもの。
流通途中に箱に当たったりすると、そこが傷み、果汁が出てしまったりします。
熟度が高いものは劣化するのも早いため、
店頭に長い間置いておくのも不可能…ではどうするか。
例えば、6月下旬に店頭に出る「大石早生」というすももがあります。
このすもも、熟しすぎると味がボケてしまうのですが、適度な状態で食べるとおいしいもの。
でも一般流通に乗せる場合は、すもものてっぺんが小指の先ほど赤くなった状態で収穫します。
これは、まだ糖度も上がっていなくて収穫するにはちょっと早い。
しかし、ぽっちりとお尻が赤くなった大石早生は、
店頭に出るまで、また出てからも、じょじょに赤くなってきます。
最後には美しい赤色になり、いかにもおいしそうなのですが
味は「…ありり?」。
それもそのはず。樹で熟していないからなのですね。

レッドエースという品種のすもも。最初の写真と色を比べてみてください。ちょっと色が薄いです。でもこれが採り頃。うーむ、まだ酸っぱいんだよね、この色では。
7月下旬にはソルダムという品種が出てきますが、これもやっぱり早採りされ、
緑色の状態で店頭に並ぶでしょう。
本来ソルダムは赤くなる品種で、生産者曰く「すももでは一番うまい」。
でも完熟のソルダムは、その時期に畑に行かなければ食べることができないのです。
今の日本の流通事情では、これはしょうがないとも言えます。
畑に行くことがなければ、一生すもものほんとうの味を知らずに終わることになる…
少し悲しい話です。
さて、桃はどうでしょう。
桃こそ、ほんっとうにデリケートなくだもので、
収穫時に人がさわったところから劣化が始まると言われるほど。
樹での熟度がすすむと、販売の際のパック詰めにも注意しなくてはなりません。
でもそんな手間かけられない…で、どうなるか。
やっぱり少し早い状態でもいでしまいます。
少し早採りすることで、桃のアタリなどのクレームはなくなり、
きれいな状態で販売することができます。
でも味は「…あれれれれ?」。

桃のなり元に注目。まだ青いですね。これは産直の桃なので、この青みが抜けてから出荷開始。あと2日か3日後が採り頃です。でも通常ではこれくらいの青みが残ってても採ってしまいます。

色合いだけではちょっとわかりにくいのが桃の困ったところ。上の写真と比較して赤くていかにもおいしそうですが、これは地面に光を反射させる資材を置いて着色しているため。なり元はまだ青いです。また着色先行タイプという桃もあり、おいしいものを見極めるのも至難の業…困りますよね~
桃のなり元を見るとわかりますが、まだ地色が抜けていなくて青いはず。
この地色が抜け、黄色みを帯びてくると完熟一歩手前です。
でもそんな状態の桃は、一般流通に乗せることができません。
それは今の流通システムの問題。
畑から選果場→市場→店頭という流れを取る限り、しょうがないことなのです。
そう、日本のくだものは、おしなべて「ちょっと早い」状態で収穫されているのです。
残念なことですね。
おいしいものを食べるには、産直でおいしい産地を見つけるか、
畑に行って直接もぎ取りをするか…どちらかしかありません。
ほんとうにおいしいくだものは、畑で食べるべし!
そして、桃やすもものほんとうの味を感じてほしいと思うのです。
さあ、畑に行って、桃を食べてみませんか?
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