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2010.06.16

ほんものの食べもの日記第14回 ひとつぶで2度おいしいびわの季節

ぷくぷくの産毛がかわいいびわの実。ほんの少しの間楽しめる、まさに旬のくだものです。

子どものころ、梅雨前になると庭先のびわが楽しみでした。

独特の食感と香り、そして食べにくさ…
木から直接もいでお日様にあたためられたぬる~いびわを食べると
「6月だな~」という気がしたものです。

昨今のびわはきちんと栽培されたものが店頭に並び、
肌がきれいで果実は大きく、まるで箱入り娘。
田舎の野山を駆け巡っていたような傷だらけの子は、当然ですがお店には並びません。

あのきれいな肌と色になる理由は、袋をかけて栽培されるから。
びわの実は鳥につつかれることが多いことも相まって、
ひとつひとつに袋をかける手間がかかった果物なのです。

味はと言えば、小さくて傷だらけの庭先のびわに軍配があがります。
やはりおひさまにあたってるぶん、味の濃さが違うようです。

さて、びわの実は食べたあとに楽しみがあるのをご存じでしょうか。

びわの種には香気成分が含まれており、びわの実でびわ酒をつくると
非常に香りの高いお酒になることが知られています。
でも実は食べちゃいたい…そんな方に。

ちょうど6月、今は梅酒の季節。

食べ終わったびわの種をきれいに洗い、乾かして何粒か梅酒に入れると
梅の香りとびわの種の香りの混ざったいい香りのお酒になります。
ぜひ試してみてください。
(杏の種も香り高いもの。杏が手に入ったら入れてみるといいかもしれません)

またびわの種の発芽率は非常に高く、
植木鉢にまいておくとけっこうな確率で芽が出てきます。

大きくなったら大きなプランターに移してやれば、
何年か後に自家製びわを食べることができるかも…。

びわは暖かい地域の作物なので、寒いと越冬できません。
北限が宮城県だと以前聞いたことがあります(未確認です、すみません)。
宮城県以北の方は、冬は鉢を家のなかに入れてやってくださいね。

さて、6月は梅の季節でもあります。
青梅を見ると梅酒を仕込みたくてワクワクします。

平成14年に漬け込んで平成18年に実を引き上げたつけっぱなし梅酒。琥珀色の色合いがなんともきれいに仕上がりました。お味の方はまろやかで、もうぐびぐびいけちゃいそうな感じです。

梅酒は3年程度熟成させると、ほんのり琥珀色をした美しいお酒になります。
1年目にはトゲトゲしていた焼酎がまろやかになり、
1年ものとは比べものにならない味わい豊かな梅酒が味わえます。

梅酒は、焼酎と氷砂糖に漬け込むだけなのでとても簡単。

コツはホワイトリカーではなく、米焼酎の35度のものを利用すること。
少し高くなりますが、まろやかさは比べものになりません。

梅を引き上げるのは1年後と言われますが、私は入れっぱなしにしています。
おいしい梅酒を真夏の暑い日に飲む楽しみ…手作りならではの喜びです。

手島奈緒