今回は、年末に実施するスキー教室のことについてシリーズでブログを書いてみることにします。
12月26日から2泊3日で那須塩原でスキー教室を行います。12月12日に参加する子どもと保護者を対象に事前説明会を行いました。
私自身、これまでNPO活動を通して、子どもたちには野外活動やコーディネーション運動の指導を中心に事業を進めてきました。その中で培ったことは、野外活動から得られる知恵は計り知れないものがあるということです。
親元はなれた野外活動は子どもにとっては「非日常」。このことにとても価値があるのです。
例えば、普段の生活で寝袋で寝る体験や、火を起こして野外炊飯をすること、大勢の仲間と一緒に寝食を共にすること…あまりないことだと思います。
ましてや、自分の家にいると「親」が子どものことを全て「してあげる」生活が送られているといっても過言ではありません。
お風呂に入るのに、タオルから下着まで全て用意してあげる、ご飯でも、食べたら下膳を子どもにさせず、親がやってあげる、布団やベッドで寝ることも、シーツなどは全て親が準備してあげる…子どもたちにできることも親が全て援助をしているのが日常生活では多々見られることでしょう。

さて、親元を離れた生活をするとなるとどうでしょうか。
子どもは自分でやらざるを得ない状況になります。
そんな状況下に置かれた子どもはどうなるでしょうか。
一度も体験をしたことのない子どもは戸惑うのは当然です。
以前、私が引率した宿泊活動で出会った子どもの話の一例です。
6泊7日で千葉県一周する「ツーリング事業」を行ったときの話です。
当時小学3年生の子どもでした。活動している一週間、一度も着替えなかったのです。
確かに、お風呂に入るときも常にタオル1枚だけしかもっていきませんでした。
そのことは私も鮮明に覚えています。
私たちの活動は、子どもに「強制しない」ということを中心に活動を展開しているので、「着替えは持たないの?」と聞くくらいで、その子どもも「うん、いらない」と会話をしたくらいでした。
さて、この子が1週間後にゴールしたとき、保護者も出発時と服装が変わっていないのにびっくりはしていたものの…その1週間後に他の活動で会ったときに、その保護者から「先生、うちの子、一週間着替えなかったからお尻がかぶれてしまって、さすがに着替えなければいけないことを理解したようです」と笑って報告をしてくれました。
その一年後、今度はその子の弟が私たちの活動に参加してくれることになり、弟とお母さんを相手に、「お兄ちゃんは1週間着替えなかったんだよね…」なんて話を切り出したときに、お母さんの口から、「先生、実はあの件は私自身に問題があったんです。」と出てきたのです。
よくよく話を聞いてみると、いつも子どもがお風呂に入るときに、お母さんがバスタオルと着替えを全て用意してあげていたため、子どもは「汚いから着替える」という意識ではなく、「いつもその場においてあるから着替えていた」だけだったそうです。
つまり、宿泊活動ではいつも用意をしてくれている物がないから子どもも着替えることをしなかった、というのです。
お母さんが、「私が反省させられました。ただ『やってあげる』だけではだめで、きちんと子どもに理解させないといけないんですね」とこぼしていました。

このことです。子どもはただいつも親がやってくれることを「やってくれて当たり前のこと」という意識で受け止めていることが多いですから、手を貸してあげるにしてもきちんと子どもに理解させてあげることが大事なのです。
この子どもはこういった「非日常」の活動を何回も送ることで(活動に参加してくれ)、本当に成長しました。私自身、この子と出会い、一緒に活動できたことは幸せでした。
特に今の子どもたちは、物も必要以上に与えられ、豊富な知識を持っています。人にやってもらって当然だと勘違いをしている子も少なくない気がしています。
そんな子どもたちに私は、実際に失敗体験を繰り返しながら成功体験を生み出し、達成感や満足感を味わえる体験を提供したいと切望しています。
この過程で「もっとやってみたい!」という意欲がわいてくると思うから。
話を戻しますが、今回のスキーの参加者は、幼児がほとんど。
幼稚園が持つスポーツクラブであるだけに参加者層も低年齢の子どもが多いのもひとつの特徴です。
ただ、幼稚園の活動とはまた別の活動になるということもあり、子どもと保護者たちには私たちの活動のコンセプトをきちんと理解してもらいたいと思い、セミナー活動を行う前は必ず事前説明会を開催しました。
事前説明会で「自分のことは自分でする」ことを伝えました。
パッキングひとつをとっても、きっと親がやってしまうことでしょう。
現地で子どもが「先生、○○がない」といいにきて、スタッフがその子の荷物を見てあげたら出てくる…というケースは少なくありません。
親が良かれと思って親の価値観でパッキングしてしまっても、子どもには何も伝わっていません。
そのようなことがないよう、子どもと一緒にパッキングをし、子どもでもバッグに収納できる荷物の量にしてもらうことを約束しました。
さて、後一週間後にスキー教室が迫ってきていますが、当日どんなことが起きるか…今から楽しみにしています。







